2017年12月08日

怪盗グルーのミニオン大脱走感想 ルーシーについて ※ネタバレ

「怪盗グルーのミニオン大脱走」の感想をつれづれと。今回はルーシーについて。辛口で書いてます、少しでも嫌と思った方は読まないでください。






「怪盗グルーのミニオン大脱走」のルーシーは、アグネスたちのいい母親になろうと奮闘しています。…と書くと聞こえはいいですが、実際は迷惑なモンスター親になっていました。



ルーシーのわがまま悪行三昧や迷惑行為の数々を書きならべてみると

・グルーが隣の車を破壊するのを楽し気に見ていた
・初対面の上司(ヴァレリー)に対して悪態をつく
・アグネスたちの手作りスープを食べたと見せて隙をみて吐き出している
・嫌がるマーゴをニコにけしかけて、母親らしいことをしたと独りよがりな自己満足にひたる
・誤解から酒場を荒らして関係ない客たちに暴行、しかも謝罪も弁償もなし
・アグネスに現実を教えるという役目を「私は嫌」とグルーに丸投げ
・勘違いしてマーゴにプロポーズに来たニコを傷つけ、さらに苦情を言いに来たニコの母親に逆ギレして脅す


いい母親になりたいと言いつつ、アグネスにユニコーンはいないという現実を教えるとても大事な役割を、「私は嫌よ」とあっさりグルーに丸投げしていたのも矛盾しています。

ルーシーは「怪盗グルーのミニオン危機一発」ではアグネスからは好かれていたし、結婚式でマーゴとイディスもグルーとルーシーの結婚を祝福していたので、三姉妹とルーシーについて描く必要はなかったと思うのですよね。

むしろミニオン・メルとルーシーについて描いた方がストーリー的に盛り上がったと思います。グルーが反悪党同盟の捜査官になり、今まで以上に悪党稼業から遠ざかったのはルーシーとの結婚がきっかけで、ルーシーの意向があったのは事実です。メルはその原因となったルーシーについて、よく思ってなかったのは容易に想像できます。そんなメルとルーシーがどう向き合って理解しあうか、ルーシーがミニオンたちの母親的存在(女ボス)になっていくか…それについて描いた方がよほどよかったと思います。

実際ルーシーもメルたちが家出したときも、メルたちミニオンについては心配するどころか、彼らについてまったくふれてさえいませんでした。この点も非常に残念でした。このことからルーシーにとっての家族はあくまでグルーと三姉妹であり、ミニオンは除外なんだろうなあと…。捜査官をクビになったグルーを励ます場面で「ミニオンたちもすぐ帰って来るわよ」ぐらい言ってほしかったです。

もしかしたら、「怪盗グルーのミニオン大脱走」の制作現場には、今までシリーズに携わってきた主力の制作スタッフがいなくて(大半が「ミニオンズ2」制作に回されていたとかで)、現場のスタッフだけではミニオンを大量に出してアニメーションさせることができないので、あえてミニオンはあまり出さないようにしたとか、ミニオンを出せない事情や制約があったのでしょうか。


グルーに対してもルーシーはわがまま放題で、根っからの悪党であるグルーに不向きな捜査官の仕事を強要して、グルーに無理をさせているのもどうかと思いました。「悪事は絶対駄目!」な態度をとっているのに、冒頭でグルーが隣の車を破壊しても注意するどころか楽し気に見ていて、言ってることとやってることが違っていてすごく矛盾していました。

この予告映像の冒頭で問題の車破壊シーンを見れます。悪いこと駄目絶対!なら、グルーが隣の車を壊した時に「そんなことしちゃだめよ」と注意すべきでは…(汗)




さらに勘違いで酒場を荒らして大勢の人に暴行したのに謝罪の言葉もなし、独善的な行動から他人様の子供(ニコ)の心を傷つける…等々、迷惑な行為をしていながら、ドルーとダイヤを取り戻しにいったグルーに「悪いことしてるんじゃないわよ」とえらそうな態度をとるなど、正義の味方ヅラしてるのがとても不快でした。
グルーがダイヤを取り戻そうとしたのは、怪盗としての本能がうずいたのもあるからかもしれないですが、一番の目的はルーシーが仕事復帰できるようにするためであって、そういったグルーの気持ちをまったく思いやらない、理解していないのも、妻としてパートナーとしていかがなものかと思います。



またヴァレリーに対しての態度も社会人としてどうかと首をかしげてしまいました。いくらヴァレリーの態度や言い方がムカついたとしても、初対面の上司に対してあんな態度はないだろうと…。正義の捜査官らしからぬ品性のなさでした。「グルーをクビにするなら私もクビにしなさいよ! こんな優秀な私をクビにできるの? ああん?」な態度から、ルーシーは現場の仕事は超優秀でも、それ以外(主に内勤などの事務系)はからっきしだめだったと推測。現場の仕事はできるからと好き勝手して、それに周囲が振り回されて尻拭いさせられてたんだろうなあと。


このようにルーシーが傍若無人なわがまま嫁にしてモンスター親になってしまったのが、本当にショックで…。これも「怪盗グルーのミニオン大脱走」を好きになれない理由の一つです。


とりわけニコの一件は、ルーシーの「いい母親らしいことをする」という身勝手な考えから起こったわけで、これが一番酷いし最低だと思いました。実際、管理人は子供の頃、母親の身勝手な行動のせいですごく酷い目にあったため(しかも誕生日の日に。それ以来、誕生日というものは苦手になりました(他人の誕生日を祝うのは平気ですが))、ニコやマーゴのことが他人事みたいに思えなくて…(遠い目)。


「怪盗グルーのミニオン危機一発」では大好きだったルーシーが、最新作でこんな酷い描かれ方をされていて、本当にショックで悲しくて…。脚本家はルーシーがあえて嫌われるように酷く書いてませんか?
「怪盗グルー」の続編が出てもルーシーがこんなキャラに描かれるなら、もう「怪盗グルー」の続編は出してほしくないと言うか、無理に出さずにそっとしておいてほしいです。そもそも、グルーそっくりなボスならファンは誰でもいいってわけでもないですし。

もし「怪盗グルー」の続編が制作されるなら、海外ドラマ「フルハウス」のダニーとビッキーのように(婚約までしたけど結局破局した(ビッキーは当分仕事を優先したいためダニーは結婚をあきらめた))、グルーはルーシーと離婚してドルーと怪盗コンビを組んでいるという設定だったら…とか思う自分がいるのもまた悲しいです。

ルーシーについては否定的な意見ばかり書いてますが、それだけ「怪盗グルーのミニオン大脱走」のルーシーの言動はショックだったということで察してください。


「怪盗グルーのミニオン危機一発」でのルーシーは、仕事はできるけどそそっかしい性格というギャップがとても魅力的で大好きでした。勘違いでデイブを敵だと判断して捕まえたところも可愛く思えました。仕事より愛(グルー)を選ぶなど潔いところもとても良かったです。

「怪盗グルーのミニオン危機一発」では、ルーシーは仕事よりグルーを選んだので、「怪盗グルーのミニオン大脱走」では実業家として頑張るグルーを支えているとか、「怪盗セイントテール」みたいに弱者を助ける正義の怪盗をグルーやミニオンたちと一緒にやっているとか思ったのですが…。「怪盗グルーのミニオン危機一発」のルーシーは、グルーに「悪党だった頃のあんたはいかしてた」とグルーの怪盗業を褒めていたのに…。「怪盗グルーのミニオン大脱走」でルーシーが何故ここまで改悪されてしまったんだ…という思いでいっぱいです。


このルーシーの矛盾らだけの酷い描かれ方は、ひとえに脚本家の技量のなさと思えてなりません。というか、本当にシリーズスタッフが作った作品なのかも疑問に思います。
今までシリーズに関わってきたスタッフの大半が「ミニオンズ2」制作に回されて、「怪盗グルーのミニオン大脱走」は従来のスタッフがクレジットされていても実は名前だけで、実際は新人たちが制作したのではと勝手に思ってます。そうでないと、今まであれだけ重要視していたグルーの扱いについても、あの酷すぎる扱いは到底納得できないです。


はっきり言って「どうか作り直してください」というのが、「怪盗グルーのミニオン大脱走」を見た感想でした。「ミニオンズ」から長らく待っての新作で、好きだったキャラについてこんなふうに思うなんてとても悲しいです。




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posted by あおやぎういろう at 00:00| 怪盗グルーのミニオン大脱走感想